ライダースジャケットの歴史と種類
ライダースジャケットと聞くと、
「着こなしが難しそう」
「着る人を選びそう」
そんな印象を持つ人も少なくありません。
でも実際は、
構造がシンプルで、流行の波を受けにくく、
合わせ方次第で“きれいめ”にも“古着”にも“ストリート”にも寄せられる。
一着あるだけで、服装の幅が増える定番です。
この記事では、
ライダースの成り立ちと種類を整理し、
日常で「使える」着回しまでまとめます。
ライダースジャケットの歴史
起源は“バイク乗りの実用品”から始まった
ライダースジャケットが形作られていく舞台は、1920年代後半のアメリカです。
当時のモーターサイクルは防風・防寒・耐久が重要で、革素材の丈夫さと、風を通しにくい前合わせ構造が求められました。
この流れの中で象徴的なのが、Schott NYC(ショット)の「Perfecto(パーフェクト)」です。
Schott公式の説明では、1928年に最初のレザーモーターサイクルジャケットを設計・製造し、ロングアイランドのハーレーダビッドソン系ディストリビューターで5.50ドルで販売されたとされています。
さらに、Schottは
防寒のためのライニング、保護性の高い革、そして風雨に強い非対称(斜め)ジッパーなど、ライダースの基礎になる実用設計を積み上げていきました。
1950年代になると、ライダースジャケットは機能服の枠を超え、カルチャーの象徴へと広がります。
Schottのタイムラインでも、映画『The Wild One(乱暴者)』の文脈でライダースが反骨のアイコンとして語られています。
その後も、ジェームズ・ディーン、パンクロックなどへと連なり、ライダースは“時代の制服”として生き残りました。

ライダースジャケットの種類
「シングル/ダブル」だけで終わらせない
ライダースは大枠で「シングル」と「ダブル」に分かれます。
ただ、購入や着回しの判断がラクになるのは、もう少しだけ種類を整理したときです。
1)シングルライダース
フロントジップが身体の中心をまっすぐ走るタイプ。
見た目の情報量が少なく、合わせ方を選びにくい。
- きれいめに寄せやすい
- 初めての一着で失敗しにくい
- スラックスや細身デニムとも相性が良い
2)ダブルライダース
フロントジップが斜めで、前身頃が重なるタイプ。
防風性のための構造として成立し、見た目に重厚感が出ます。
- 主役感が強く、コーデが一瞬で決まる
- ロック/バイク/ストリートに寄せやすい
- 服全体を“引き算”すると大人っぽくまとまる
3)カフェレーサータイプ
装飾を抑えたミニマル寄りのライダース。
一般に、スタンドカラー(立ち襟)で直線的なシルエットが多く、都会的に合わせやすいのが特徴です。
(この呼称は現代的な整理として流通している、という説明が見られます。)
- “ライダース感”が強すぎない
- きれいめと相性が良い
- 仕事帰りにも着やすい方向性
4)ディテール違いで見分ける派生型
古着の現場では、型名より「見た目の要点」で選んだほうが早いです。
- Dポケット:腹部の曲線ポケットが特徴
- ベルト付き:裾にベルト(バックル)が付く
- フリンジ:ウエスタン文脈が混ざる
- レーシング寄り:切替やラインでスポーティに見える
同じ“ダブル”でも、ディテールで印象は別物になります。
ライダースジャケットの着回し方
コツは「足し算をしないこと」
ライダースは、ジャケット自体が完成しています。
だから周辺は、静かにまとめたほうが格好良くなります。
きれいめ
- 無地のニット/無地カットソー
- スラックス or 濃色デニム
- 革靴 or シンプルスニーカー
色数を抑えるだけで、上品にまとまります。
アメカジ・古着
- ネルシャツ/シャンブレー/サーマル
- ストレートデニム
- ワークブーツ
革の“馴染み”と古着の素材感が噛み合い、自然に雰囲気が出ます。
ストリート
- フーディ/スウェット
- 程よい太さのパンツ
- ボリュームスニーカー
ロゴや装飾を増やしすぎないほうが、ライダースの強さが活きます。


古着でライダースを選ぶポイント
「最初の一着」ほど古着が強い
古着のライダースジャケットが合理的なのは、理由がはっきりしています。
- 革がすでに身体に馴染んでいる個体がある
- 同じモデルでも表情が一つひとつ違う
- 経年の味が“完成形”として乗っている場合がある
選ぶときは、サイズ表記より実測が確実です。
加えて、古着では金具の状態が満足度を左右しやすいので、ジッパーやスナップの動作も確認できると安心です。
まとめ
ライダースは、特別な人のための服ではない
ライダースジャケットは、
シンプルな構造と普遍的なデザインで、長く使える定番です。
流行に振り回されず、
合わせ方だけで表情を変えられる。
ぜひ、自分の感覚に合う一着を、じっくり探してみてください。
ライター:watari
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