メルカリやネットショップで商品を販売するとき、「3,000円で売れたら、いくら利益が残る?」「送料込みで赤字にならない価格はいくら?」と考えたことはありませんか?
古着や中古品の販売では、販売価格から仕入原価を引いただけでは、実際に残る利益を把握できません。
販売手数料、送料、梱包資材費なども考慮する必要があります。
例えば、3,980円で販売した古着でも、仕入原価や手数料などを差し引くと、商品単位の利益が2,202円になるケースがあります。
仕入れや値下げを判断する前に、販売後にいくら残るかを計算しておくことが大切です。
この記事では、古着衛門が公開している無料の「古着・ネット物販利益計算機 v1」の使い方と、利益額・利益率・損益分岐点の計算方法を解説します。
メルカリ・Yahoo!オークション・楽天ラクマ・メルカリShopsなどで商品を販売する方や、古着せどりを始めたい方も参考にしてください。
古着・ネット物販の利益はどうやって計算する?

まず、基本的な利益の計算方法を確認しましょう。
商品ごとの利益は、販売価格からその商品の販売にかかった費用を差し引いて考えます。
商品単位の利益 = 販売価格 − 仕入原価 − 販売手数料 − 送料 − 梱包資材費 − その他の費用
例えば、1,000円で仕入れた古着を3,000円で販売しても、差額の2,000円がそのまま利益になるわけではありません。
販売手数料や送料、梱包費などが必要だからです。
計算するときに確認したい費用
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 販売価格 | お客様へ販売する商品の価格 |
| 仕入原価 | 商品を仕入れるためにかかった金額 |
| 販売手数料 | フリマアプリ・ネットショップなどに支払う手数料 |
| 送料 | 出品者が負担する配送費用 |
| 梱包資材費 | 段ボール・封筒・緩衝材などの費用 |
| 決済・振込手数料 | 決済や売上金の振込などにかかる費用 |
| その他コスト | 商品ごとに必要な追加費用など |
なお、仕入れ時の送料などをすでに仕入原価へ含めている場合は、同じ費用を二重に計上しないようにしましょう。
振込手数料のように複数の商品に関係する費用は、商品単位で試算する際にどのように配分するかを決めておくと比較しやすくなります。
【計算例】3,980円で古着を販売した場合の利益はいくら?
実際の数字を使って計算してみましょう。
次の条件で、古着を1着販売したとします。
| 項目 | 金額 |
|---|---|
| 販売価格 | 3,980円 |
| 仕入原価 | 600円 |
| 販売手数料(10%) | 398円 |
| 送料 | 700円 |
| 梱包資材費 | 80円 |
| その他の費用 | 0円 |
※送料や梱包費は説明のための仮定です。消費税の外税加算や追加の決済・振込手数料は、この例では考慮していません。
利益額の計算
販売手数料は、3,980円の10%なので398円です。
この例の費用合計は次のようになります。
600円 + 398円 + 700円 + 80円 = 1,778円
販売価格から費用を引くと、
3,980円 − 1,778円 = 2,202円
商品単位の利益は、2,202円です。
利益率の計算
利益率は、何を分母にするかで意味が異なります。
ここでは、販売価格に対して何%の利益が残ったかを示す「売上高に対する利益率」を使用します。
利益率 = 利益額 ÷ 販売価格 × 100
今回の例では、
2,202円 ÷ 3,980円 × 100 = 約55.3%
となります。
つまり、この商品の販売価格のうち、約55.3%が商品単位の利益として残る計算です。
ただし、これは店舗全体や事業全体の利益率ではありません。
家賃・人件費・保管費など、商品ごとの計算に含めていない費用もあるためです。
損益分岐点とは?赤字にならない販売価格を考える

損益分岐点とは、この商品をいくらで販売すれば、計算に含めた費用を回収できるかを表す金額です。
販売手数料が販売価格の10%で、その他の費用を次のように仮定します。
- 仕入原価:600円
- 送料:700円
- 梱包資材費:80円
- 固定的に計算する費用合計:1,380円
販売価格の10%を手数料として差し引く場合、単純な計算式は次のとおりです。
損益分岐点 = 1,380円 ÷(1 − 0.10)
計算すると、約1,533.33円です。
実際の販売価格は1円単位で設定するため、手数料の端数処理を考慮せずに安全側へ切り上げると1,534円になります。
一方、販売手数料の1円未満を切り捨てる方式では、1,533円で計算上の利益が0円となる場合があります。
そのため、ツールや販売サービスの端数処理によって、損益分岐点の表示が1円程度異なる場合があります。
なお、ここでいう損益分岐点は、入力した商品単位の費用を回収するための価格です。
店舗の家賃、人件費、税金などまで含めた事業全体の損益分岐点とは異なります。
目標利益率30%を確保するには、いくらで販売する?

商品を販売するときは、赤字にならないだけでなく、どの程度の利益を残したいかを考えることもあります。
例えば、目標利益率を30%に設定した場合です。
今回の例では、販売手数料10%、仕入原価・送料・梱包資材費の合計1,380円として計算します。
販売価格のうち、10%を販売手数料、30%を目標利益として確保するなら、残りの60%で1,380円の費用を賄う必要があります。
1,380円 ÷(1 − 0.10 − 0.30)= 2,300円
つまり、この条件では、2,300円で販売すると商品単位の利益率が30%になる計算です。
実際に確認すると、
- 販売価格:2,300円
- 販売手数料:230円
- 仕入原価・送料・梱包費:1,380円
- 残る利益:690円
690円 ÷ 2,300円 = 30%です。
ただし、「古着販売では利益率30%が必要」という意味ではありません。
目標とする利益率は、商品、販売量、作業量、店舗経費などによって異なります。自分の販売方法に合った数値を設定しましょう。
古着衛門の無料利益計算機でできること
ここまでの利益計算を、その都度電卓で行うのは手間がかかります。
古着衛門では、古着販売・ネット物販向けの無料利益計算機を公開しています。
販売価格や費用を入力すると、次の項目を確認できます。
- 商品単位の利益額
- 販売価格に対する利益率
- 損益分岐点となる販売価格
- 目標利益率を達成するために必要な販売価格
スマートフォンやPCのブラウザから利用でき、インストールや会員登録は不要です。
対応している入力項目
実際の計算機には、次の入力欄があります。
| 入力項目 | 用途 |
|---|---|
| プラットフォーム | 手数料プリセットを選ぶ |
| 販売価格(税込) | 販売する価格を入力する |
| 販売手数料(%) | 適用される手数料率を入力する |
| 決済・振込手数料(円) | 必要な手数料を金額で入力する |
| 送料(円) | 出品者負担の送料を入力する |
| 梱包・資材費(円) | 発送に必要な資材費を入力する |
| 仕入原価(円) | 商品を仕入れた費用を入力する |
| その他コスト(円) | 追加費用を入力する |
| 消費税(%) | 外税計算が必要な場合に設定する |
| 目標利益率(%) | 目標とする利益率を入力する |
入力内容から利益額や利益率を計算できるほか、結果をコピーする機能もあります。
また、軽め送料テスト・重め送料テスト・低価格テストのボタンも用意されており、異なる条件で計算を試すことができます。
無料利益計算機の使い方|3ステップ
ステップ1.計算機を開く
まず、次のページにアクセスします。
ブラウザ上で直接利用できるため、専用アプリのインストールは必要ありません。
ステップ2.販売価格・原価・手数料・送料を入力する
計算したい商品の販売価格と、費用を入力します。
例えば、先ほどの計算例であれば次のように入力します。
- 販売価格:3,980円
- 販売手数料:10%
- 仕入原価:600円
- 送料:700円
- 梱包・資材費:80円
- 決済・振込手数料:0円
- その他コスト:0円
- 目標利益率:30%
この例は税込価格での単純な試算のため、外税加算を行う設定は使用しません。
利用するサービスによって、実際の販売手数料率や送料は異なります。
プリセットを選んだだけで終わらず、現在の自分に適用される手数料と送料になっているか確認してください。
ステップ3.「計算する」を押して結果を見る
「計算する」ボタンを押すと、利益額・利益率・損益分岐点・目標達成に必要な価格を確認できます。
結果を確認したら、販売予定価格を変えて再計算してみましょう。
例えば、当初3,980円で販売する予定だった商品を、2,980円に値下げすると、どのくらい利益が減るのか比較できます。
条件を変えながら計算することで、仕入れ価格や販売価格の判断材料になります。
入力内容の保存とリセット
この計算機には、入力内容をブラウザに保存する仕組みがあります。
同じブラウザで再度利用する場合に、前回の入力内容を利用できます。
ただし、ブラウザの保存データを削除した場合や、別の端末・ブラウザで利用した場合は、内容が引き継がれないことがあります。
入力内容を初期化したいときは「リセット」ボタンを使用してください。
メルカリ・Yahoo!オークション・ラクマの手数料は同じ?
物販の利益計算では、利用している販売サービスの手数料を正しく入力する必要があります。
主なサービスの販売手数料は次のとおりです。
| サービス | 基本的な販売手数料 |
|---|---|
| メルカリ | 10% |
| Yahoo!オークション | 通常10% |
| 楽天ラクマ | 4.5%~10%の6段階 |
| メルカリShops | 原則10% |
※2026年10月時点の一般的な販売手数料です。特定カテゴリー・サービス条件・キャンペーンなどで異なる場合があります。
楽天ラクマは販売実績によって手数料が変わる
楽天ラクマでは、販売手数料が一律ではありません。
販売実績に応じて、10%・9%・8%・7%・6%・4.5%の6段階で変動します。
そのため、計算機で利益を試算するときは、自分のアカウントに適用される手数料率を確認してください。
計算機のプリセットは最新料金を保証するものではない
無料利益計算機に登録されている初期手数料率などは、2025年11月4日時点の一般的な条件をもとにしたものです。
販売サービスの手数料や配送条件は変更される場合があります。
2026年現在の正確な利益を試算したい場合は、必ず各サービスの最新料金を確認して、入力値を修正してください。
送料の違いで利益はどれくらい変わる?
利益計算で見落としやすい費用の一つが送料です。
同じ商品でも、梱包後の厚さ・サイズ・重量によって、利用できる配送方法が変わる場合があります。
例えば、3,980円で販売し、仕入原価600円、販売手数料398円、梱包費80円の場合、送料による利益の違いは次のようになります。
| 送料 | 商品単位の利益 |
|---|---|
| 230円 | 2,672円 |
| 700円 | 2,202円 |
| 1,200円 | 1,702円 |
※送料は比較のための仮定であり、特定の配送サービスの現行料金を示したものではありません。
送料230円の場合と1,200円の場合では、同じ販売価格でも970円の差があります。
そのため、仕入れ時には商品価格だけでなく、梱包したときのサイズも確認しておきましょう。
メルカリで送料が販売価格を上回る場合や、送料によって利益がなくなる場合の考え方は、メルカリの送料赤字を防ぐための解説記事でも紹介しています。
値下げしたら利益はどう変わる?

商品が売れないとき、値下げを検討することがあります。
ただし、値下げする金額と利益が減る金額は、必ずしも同じではありません。
販売手数料が販売価格に対する割合で計算される場合、値下げによって手数料も変わるためです。
例えば、原価・送料・梱包費の合計1,380円、販売手数料10%の場合を比較します。
| 販売価格 | 販売手数料 | 商品単位の利益 |
|---|---|---|
| 3,980円 | 398円 | 2,202円 |
| 3,480円 | 348円 | 1,752円 |
| 2,980円 | 298円 | 1,302円 |
| 1,980円 | 198円 | 402円 |
3,980円から2,980円へ1,000円値下げすると、商品単位の利益は2,202円から1,302円へ900円減ります。
このような比較をしておくと、値下げによってどの程度利益が残るのかを把握できます。
ただし、計算上の利益が残っていても、撮影・保管・出品・発送にかかる作業時間や固定費などを含めると、十分な利益とは限りません。
計算機を利用するときは、実際に負担する費用をできるだけ反映しましょう。
利益が出ていても、手元のお金が増えるとは限らない
商品ごとの利益計算ができるようになったら、もう一つ考えておきたいことがあります。
それは、利益と手元資金は同じではないということです。
例えば、次の商品を仕入れるために先にお金を支払い、売れた商品の代金が後日振り込まれる場合です。
計算上は利益が出る予定でも、売上金の入金前に仕入れや経費の支払いが重なれば、手元資金が不足することがあります。
また、売れ残った商品にも仕入資金が使われています。
そのため、古着販売を継続する場合は、商品単位の利益だけでなく、仕入れに使った資金、在庫、入金予定、支払い予定なども確認する必要があります。
ひとり商いラボで、お金の流れを整理する
株式会社エモングループが運営する「ひとり商いラボ」では、事業のお金の動きを確認するための資料や実務ツールも提供しています。
例えば「お金の流れ確認シート」は、月初資金と入金・支払い予定を日付順に整理し、月末だけでなく月途中の最低残高も確認するための資料です。
無料の利益計算機が「この商品を売ったらいくら残るか」を考えるためのものなら、お金の流れ確認シートは「仕入れや支払いを続けても、途中で資金が足りるか」を考えるためのものです。
公開ページでは資料の内容を確認でき、会員版では入出金の入力や残高推移の確認ができます。
また、利益率・粗利・固定費・資金繰りなどの言葉を確認したい場合は、ひとり商いラボの用語ナビも参考になります。
無料利益計算機についてのよくある質問
Q.メルカリの販売手数料は自動で計算できますか?
はい。販売価格と販売手数料率を入力することで、利益の試算に手数料を反映できます。プラットフォームのプリセットもありますが、最新の適用手数料率を確認して使用してください。
Q.送料が分からない場合でも計算できますか?
仮の送料を入力して試算できます。ただし、実際の利益は使用する配送方法や荷物のサイズなどによって変わります。発送方法が決まったら、再計算することをおすすめします。
Q.利益率30%に必要な販売価格も計算できますか?
はい。目標利益率を入力すると、その目標を達成するために必要な販売価格の目安を確認できます。
Q.楽天ラクマの販売手数料にも対応していますか?
はい。販売手数料率を入力できるため、現在の自分のアカウントに適用されている手数料率で試算できます。
Q.仕入原価が0円でも利用できますか?
仕入原価の入力欄に0円を設定して試算できます。ただし、仕入原価が0円でも送料・資材費・販売手数料などの費用は発生する場合があります。
Q.確定申告にそのまま使えますか?
この計算機は販売価格の検討や日常的な利益試算を目的とした参考ツールであり、税務申告用ではありません。
所得税・消費税などの申告には、適切な帳簿や証憑などに基づく計算が必要です。
Q.スマートフォンでも利用できますか?
はい。スマートフォンやPCのブラウザで利用できます。専用アプリのインストールは不要です。
Q.計算した内容は保存できますか?
入力内容をブラウザに保存する仕組みがあります。ただし、端末やブラウザが変わる場合、また保存データを削除した場合などには引き継がれないことがあります。
まとめ|古着やネット物販の利益計算を、仕入れと販売の判断に活かそう
古着やネット物販では、商品が売れた金額だけを見ても、実際に残る利益は分かりません。
仕入原価・販売手数料・送料・梱包資材費などを差し引いて考える必要があります。
仕入れ前、出品前、値下げ前などに利益を試算しておくと、販売価格を考えるための判断材料が増えます。
特に確認しておきたいのは、次の4点です。
- 商品を販売したときに、いくら利益が残るか
- 販売価格に対する利益率は何%か
- いくらまで値下げしても赤字にならないか
- 目標とする利益率を確保するには、いくらで売る必要があるか
古着衛門の無料利益計算機では、これらの数字をまとめて試算できます。
「なんとなく利益が出そう」という感覚だけでなく、実際の数字を確認して仕入れや販売価格を検討してみてください。
また、商品ごとの利益だけでなく、仕入れ資金・在庫・入出金まで含めて事業を考えたい方は、ひとり商いラボの公開情報や実務資料もご覧ください。
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販売手数料などの公式参考情報
最終確認:2026年10月。計算機の手数料プリセットは2025年11月4日時点の一般的な条件をもとにしています。販売手数料、送料、振込手数料などは各サービスの最新情報をご確認ください。掲載した計算例は説明用の仮定であり、実際の利益や販売成果を保証するものではありません。本計算機は価格設定・利益試算のための参考ツールであり、会計・税務申告用ではありません。



